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2008 10.6 MON

第15回東京財団フォーラム「現代をどう生きるか ~技術革新の時代に考えるべきこと~」

科学技術の進展により人類にとっての「世界」は急速に広がりました。その結果、地球環境破壊など自分たちの生存そのものを危うくするような事態まで起こりはじめています。そのような現代において私たちはどのように生きていくべきなのでしょうか。

第15回東京財団フォーラムでは、古代ギリシャから現代にいたる人間の思想と生き方を見つめる哲学者、今道友信 東京大学名誉教授と、宇宙の視点で人間や文明を考える惑星物理学者、松井孝典 東京財団特別上席研究員が、人間の存在について対話します。

今道氏は地域や時代を超えてすべての人間の行為行動に当てはまる倫理、エコエティカ(生圏倫理)を提唱しています。科学技術によって何ができるかが追求された結果、皮肉にもそれが強力な手段となって、人間としての尊厳が冒されたり、人類を滅ぼすような兵器が生み出されたりしています。このような時代にあって人間は、自らの科学技術を抑制し、時には別の方向へ転換させる意志を堅持すべきだと説きます。

松井氏は宇宙のスケールで人間と文明を見つめています。人間は地球の上に『人間圏』をつくって生活していますが、科学技術を手にしたことにより、化石燃料や原子力を『駆動力』として使い、地球環境を劇的に変化させています。地球が長い時代かけて蓄えてきたストックを大変な勢いで食いつぶしているわけです。人間の物質的欲望が地球規模の環境問題を引き起こしているのですから、地球環境を守るためにはその欲望を抑制する必要があります。一方で人間は宇宙を知ることにより、地球がシステムであるという新たな視点も得ています。このような時代に、私たちがどう生きるかが問われていると氏は説いています。

お二人が考える地球環境と人間の倫理とはどういうものなのでしょうか。それぞれのお考えを述べていただき、その後対談が続きます。秋の夜長に壮大な思考の世界に浸ってみませんか。

【日 時】2008年10月6日 18:30~20:30
【会 場】日本財団ビル2階 大会議室
【テーマ】「現代をどう生きるか ~技術革新の時代に考えるべきこと~」
【スピーカー】
今道友信(哲学者、哲学美学比較研究国際センター所長、東京大学名誉教授)
松井孝典(東京財団特別上席研究員、地球惑星物理学者、東京大学教授)

【プログラム】
1. 開会ごあいさつ
2. 今道友信氏の講演
3. 松井孝典氏の講演
4. 対談(現代をどう生きるか)
5. Q&A

今道友信 (哲学者)
・哲学美学比較研究国際センター所長、東京大学名誉教授、国際形而上学会会長、エコエティカ国際学会会長、文学博士
1922年、東京生まれ。東京大学文学部哲学科卒業、パリ大学、ヴュルツブルク大学講師、パリ哲学国際研究所長などを経て現職。著書に『エコエティカ』『はじめて学ぶ技術倫理の教科書』『「美について」「愛について」』ほか多数。

松井孝典 (東京財団特別上席研究員)
・東京大学大学院教授、地球惑星物理学者
1946年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。NASA客員研究員などを経て現職。著書に「わかると納得する―人はなぜエセ科学にはまるのか」「宇宙人としての生き方」「われわれはどこへ行くのか」ほか多数。

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