2009 10.8 THU
中国模倣品問題の最新状況と『日中知財保護協力覚書』の意義-元担当官が語る狙いと展望
今年6月および8月、日中両国政府は知的財産保護の協力関係を強化する関係覚書を2本続けて締結しました。
この覚書、実は東京財団提言がカタチになったものです。
われわれ東京財団「現代中国研究プロジェクト」が昨年9月に発表した提言書 『量の中国、質の日本-戦略的互恵関係への8つの提言』 のなかで「日中間の知的財産保護に係る中長期行動計画の策定を」と主張していたアイデアを、その研究メンバーである分部悠介弁護士が経済産業省模倣品対策・通商室に出向して実現に尽力した結果、このたび締結に至りました。
これら覚書により、今年度中に事務レベルの作業部会を立ち上げ、巧妙化する模倣品の取り締まり、インターネット上の知財保護、商標制度などについて共同研究や情報交換を行うとともに、専門家の派遣などを通じた人材育成にも取り組むとされています。
中国の知財問題は、中国との関わりを持つ多くのビジネスマン、実務家、専門家、メディア関係者などの方々にとっても関心が高いと考えます。
そこで、東京財団「現代中国研究プロジェクト」では、現在は現地中国で知財保護実務に携わっている分部悠介弁護士をスピーカーに招いて公開研究会を開催し、中国知財問題の現状、覚書の狙いや背景、今後の中国知財保護の展望などを語ってもらおうと思います。
なお、席に限りがございます。ご出席いただける場合には、10月5日(月)までにお申し込みいただければ幸いです。
【日時】10月8日(木)19:00~20:30
【会場】 日本財団ビル2階 大会議室(港区赤坂1-2-2)
【テーマ】 中国模倣品問題の最新状況と『日中知財保護協力覚書』の意義
―元担当官が語る狙いと展望
【司会】 関山健 (東京財団研究員)
【講師】分部悠介(弁護士、元経済産業省模倣品対策・通商室 模倣対策専門官、東京財団「現代中国研究プロジェクト」メンバー)
講師略歴
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弁護士(長島・大野・常松法律事務所所属)
99年、司法試験合格、2000年、東京大学経済学部卒業。同年、株式会社電通入社、コンテンツビジネス全般に携わる。03年、弁護士登録、同年、長島・大野・常松法律事務所入所、知的財産プラクティス・グループ所属。06年4月から09年2月まで、経済産業省模倣品対策・通商室出向、中国中央・地方政府との協議、権利者企業からの相談対応等を担当。現在、中国の模倣品・海賊版対策専門の法律事務所にて勤務中。