2007 4.6 FRI
2006年度研究報告会「アジアの民主化、自由・人権の拡大と日本の役割」
アジアでは、共産党政権、開発独裁政権、軍事政権、「ならず者政権」などさまざまな政権が権力を握り、民主主義と自由にまだまだ強い制限がかけられているが、民主化や人権拡大への日本の直接貢献は、極めて物足りない。
そうした現状を踏まえ、「日本はアジア諸国、アジア諸国民、そして日本自身のためにも、自らがよって立つ原則をアジアに向けてもっとはっきり示して行く必要がある」との分析をもとに開始した2006年度「アジアの民主化、自由・人権の拡大と日本の役割についての研究」成果について報告いたします。
お誘いあわせの上、是非ともご参加ください。
報告者(予定):
山田寛(プロジェクト・リーダー、嘉悦大学教授)
田辺寿夫(ミャンマー<ビルマ>問題専門家)
藤田幸久(前衆院議員・民主党国際局長)
ペマ・ギャルポ(桐蔭横浜大学法学部教授)
水谷尚子(中央大学非常勤講師)
アン・タム(ペンネーム、元ベトナム難民)
李英和(関西大学教授、RENK代表)
■アジアの民主化、自由・人権の拡大にむけた18の提言
- アジアの民主主義、自由・人権の拡大のため、これまでよりもずっと積極的に行動し、貢献しよう。それにはまずアジアの現状を知ることだ。
- ODA(政府開発援助)の一定以上の割合を、はっきり民主化支援・協力に充てる。
- 難民条約と議定書に照らして難民と認められるべき者は、政治的配慮と無関係に粛々と難民認定すべきである。
- 外国人留学生の受け入れを、量から質の重視に転換する。学費補助の増額から日本国内見学無料バス旅行までキメ細かな施策を導入する。
- 日本版「自由アジア放送」を考える。
- マス・メディアは、アジアの民主化や人権問題をもっと報道する。また、その面で頑張っているアジアの仲間、ジャーナリスト表彰を考える。
- 外交理念、戦略、政策を民主化、人権尊重の国際基準に則ったものに再構築する。
- NGO、シンクタンク、宗教団体、メディアなどと連携して、多角的な民主化・人権外交を展開する。
- 公的資金により、議会や政党の民主化支援団体設立を支援する。
- 北朝鮮の一般脱北者を受け入れ、韓国に亡命した脱北者の日本留学を支援する。
- 北朝鮮人権法に基づく啓発行事を活性化する。
- 在日ビルマ(ミャンマー)人で民主化運動を続けている人たちの声を対ミャンマー政策に反映させる。
- 日本の進出企業は汚職や人権侵害に手を貸さないよう努める。
- 対ベトナムODAの増大にかんがみ、人権重視をとくに対ベトナムODA政策に反映させる。
- 日本の首脳もダライ・ラマ14世と会談する。
- チベット抑圧について、米国やEUの決議を支持する決議を採択する。
- 民間や学術界からも広く人材を求めたインテリジェンス機関を設置する。
- 日本・アジア・世界の近現代史を高校の必修科目にする。