2007 9.21 FRI
第7回東京財団フォーラム「自治体経営改革 ― 大阪市役所の取り組み」
大阪市役所では2年前にカラ残業、ヤミ年金・退職金などの不祥事が発覚、厳しい批判を受けました。しかし最近ではその後の地道な改革が評価され全国の自治体から注目されています。また格付機関からも全国トップランクの評価を受けるまでになりました。
今回のフォーラムではこの2年間の大阪市役所の改革の足取りについて、市政改革をリードされてきた京極務・経営企画監に解説して頂きました。
また、市政改革推進会議委員長の上山信一・慶応義塾大学教授には市政改革が始まった経緯、その過程の苦労等について、客観的な立場からお話し頂きました。
大阪市はガバナンス、コンプライアンス等、何をとっても他の自治体に比べて周回遅れだったからこそ大胆な改革ができたということです。お2人のお話から、人員削減等、短期間に目に見える形で改革を断行し、矢継ぎ早に公表していった様子がよくわかりました。
当日は地方自治体職員の方々を中心に150名以上にお集まり頂き、質疑も盛んに行われました。
今回のように東京財団の場で自治体同士の情報交流が活発になり、全国で改革が具体的に進むきっかけになれば嬉しい限りです。
■登壇者プロフィール
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京極 務(きょうごく・つとむ) 大阪市経営企画監
1954年大阪府生まれ。1978年大阪市奉職後総務局行政部長、計画調整局企画調整部長などを経て、
2005年4月に市政改革担当理事に就任、同12月より現職。京都大学(法)卒。
上山信一(うえやま・しんいち) 慶應義塾大学総合政策学部教授
1957年大阪市生まれ。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)等を経て現職。専門は経営改革および
地域開発。京都大学(法)、米プリンストン大学大学院(公共経営学修士)卒。
【各種委員】総務省・国交省の政策評価委員、国土審議会専門委員、大阪市市政改革推進会議委員
長、大阪府特別顧問、新潟市都市政策研究所長、JR西日本変革推進会議委員等
【著 書】『行政の経営改革』『自治体再生戦略』『行政経営の時代』など多数。