地方自治体のガバナンス研究プロジェクトでは、2月13日から20日にかけて石田研究員、福嶋研究員、森研究員、伊藤伸(構想日本政策スタッフ)、赤川によるスウェーデンの自治体調査を実施いたしました。
今回の調査の趣旨は、スウェーデンの自治体における議会運営制度、意思決定メカニズムを解明することにあります。政策の実験室として先駆的な制度が実施されているスウェーデンの議会や自治運営について「制度」だけではなく、具体的に誰がどのような方法で意思決定をしているのか、その実態を明らかにする目的で調査いたしました。今回の調査団は、スウェーデンの自治体(コミューン)の首長、議員、政党役員など意思決定に関わっている人たちに直接インタビューを行い、さらには小中学校や老人ホームに出向き、政策が実施されている現場に立ち会いました。
調査スケジュールは下記です。詳しい分析レポートは後日公表する予定です。
○2月14日
【Sodertalje(ソデルタリア)市】
首都ストックホルム市から南西に約30Km離れた産業都市。
人口は約81,000人。社会民主党を中心とした左派が行政の執行部を担う。
世界的なテニスプレイヤー、ビョルン・ボルグ氏の出身地。
・Karin Ostlund議長(Chairman of the Municipal)、Besim Aho地域文化・スポーツ・余暇委員長などと面談
・ごみ収集場の視察
・移民を対象としたスウェーデン語教育学校訪問
・市民図書館訪問
・Robert Rohammarオンブズマン(社会民主党)などとの意見交換
Sodertalje市立図書館
○2月15日
【Danderyd(ダンデリード)市】
ストックホルム市から北に10Km。
人口約30,000人。
穏健党を中心とした保守派が行政の執行部を担う。
・Tommy Fabricius教育関係企画部長などとの面談
・市立Vssaskolan小学校訪問
・私立Viktor Rydbergs Samskola中学校訪問
・Gunnar Oom市長(Kommunalrad)との面談
・国民党青年部Anna Broman事務局長との面談
Danderyd市立Vssaskolan小学校
○2月16日
【ストックホルム市】
・市内交通網視察
・王宮見学
○2月17日
【ストックホルム市】
・市庁舎(議会議場)見学
【Vaxjo(ヴェクショー)市】
ストックホルムから電車で南に約2時間。
人口78,000人の環境問題に積極的に取り組んでいる自治体。
・Orjan Mossberg議員(左党)、Amilia Digas移民部組織活動委員(左党)との意見交換会
○2月18日
【Vaxjo市】
・地元新聞社Smalandsposten紙Elisabeth Cederholm記者との面談
・老人ホーム訪問
・社会民主党Vaxjo支部Asa Karlsson市議会議員ほか党員との面談
・Nile Posse議長(Lord Mayor & Chairman of the Municipal Council)(穏健党)、Benny Johansson余暇サービス委員会長(穏健党)、Lena Wibroe文化委員長(穏健党)などとの意見交換
Vaxjo市執行役員会議室