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■┓ ~東京財団の提言が契機~
┃┃ 水源林売買規制へ向け法案提出
┃┃ 自民党「日本の水源林を守る議員勉強会」
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東京財団がかねてより警鐘を鳴らしてきた日本各地での森林売買の在り方について、2010年11月30日、自民党有志議員が「森林法の一部を改正する法律案」及び「地下水の利用の規制に関する緊急措置法案」を国会に提出しました。この法案作成の背景には、当財団が発表した2つの提言書『日本の水源林の危機』(2009年)、『グローバル化する国土資源(土・緑・水)と土地制度の盲点』(2010年)による問題提起がありました。
▼ 参照記事:4月22日付「早苗コラム」(高市議員のウェブサイトへ)
http://rep.sanae.gr.jp/column_details435.html
制度不十分な中で森林売買が進むことの問題を指摘したこれらの提言書については、各党はじめ多くの報道機関からのお問い合わせを頂いていますが、このたびの国会への法案提出は、そうした具体的な成果だといえます。
また、北海道の高橋はるみ知事は、道内での森林売買の増加を受け、土地取引に際し、新たに事前届け出を求める独自の条例を2011年度中に制定する考えを表明しました(11月30日付『日経新聞』朝刊1面)。
森林売買のグローバル化とその背景にある土地制度の課題は、日本の国益のために国民一人ひとりが考え、党派を超えて取り組むべき課題です。国土資源を守るため、法整備に向けて広範な取組みへと発展していくことを願っています。東京財団は課題解決の一助となるべく、このテーマについてさらなる研究と問題提起を続け、年明け1月に新たな政策提言(第三弾:総括編)を発表する予定です。