「食の学問体系化プロジェクト」では、12月6日に第2回有識者会議を開催しました。はじめに、座長の石毛直道氏(国立民族学博物館名誉教授)より、食に関する体系だった研究・教育を行う社会的受け皿(とくに大学院)の必要性についてお話頂いたあと、事務局より、前回の会議(9月)のまとめとその後の経過報告を行いました。そして、10月~11月に実施した食関連産業へのインタビュー結果の概要を報告し、食の学問体系化の一例として、インタビュー結果を踏まえた食の大学院のカリキュラム案(叩き台)を提示しました。
そして、委員の原田信男氏(食文化)と小田滋晃氏(農学)より、それぞれご専門の見地からご意見を頂き、その上で、以下のような点について全体で議論を行いました。
・ 既存の食の教育・研究においてとくに不足している料理食事行動(食事学)や食文化をどのように体系化するか
・ 農学を食の視点からどのように学問体系に取り入れていくか
・ 食の研究・教育におけるフィールドワーク、実習の重要性
・ 専門職大学院的な裾野の広い教育(経営者やシェフなどの実務家育成)と、博士課程も視野に入れた研究者育成(食文化研究等)のバランス
・ 本プロジェクトが対象とする人材のより具体的なイメージ
こうした議論を受け、今後は、各委員の専門ごとに分野ごとの個別検討を実施し、次回2008年2月の第3回会議(最終回)にて、食の学問体系化に向けた最終的なとりまとめの議論を行うことになりました。
(右から上山信一、石毛直道、原田信男、小田滋晃、奥村彪生の各氏)
(左二人目から大谷貴美子、三石誠司、古市尚の各氏)
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