第8回研究会の概要
2008年10月10日、第8回研究会を行った。今回は「科学研究の自由の根拠と条件」について、科学者インタビューに基づく中間考察をぬで島が発表し、討議を行った。
発表では、科学研究の自由のあり方について、研究会で得られた論点を科学者に問い、検証し敷衍する目的で企画されたインタビューの、今年度上半期までに実施した4件の結果のまとめと考察が報告された。それによると、科学研究の自由は、知的営為として特別な中味や価値があるから認められるというよりは、科学者集団の自律と責任に基づく規範に支えられていることで認められるものだと捉えられていることが明らかにされた。
これを受け討議では、自由の検討の対象となる「科学」の範囲、科学研究の自由を担う人の資格、国家権力との対峙という要因の重要性、自然科学・人文社会科学と国家社会の関係をめぐる日本と西洋の歴史の違いなどの論点をめぐって議論が交わされた。
以上から得られた知見を、憲法改正などの具体的な政策提言につなげていくべく、科学者インタビューと研究会での討議を続けていく方針が確認された。
出席者:ぬで島(写真、右から2人目)、洪、小門、島田、相原、大沼
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