○日 時:7月13日(火)14:30~21:00
○行 程:
14:30~15:00 駅及び駅周辺整備事業概要説明及び現地見学
協力:横浜市戸塚駅周辺開発事務所
15:00~16:00 駅及び駅周辺見学
16:10~16:40 JR戸塚駅周辺保育所見学
協力:(株)サクセスアカデミー ◎配布資料はこちら
17:00~18:30 意見交換(於:(株)サクセスアカデミー本社会議室)
18:30~ 交流会
○主な参加者
・関係省庁政策担当者
・鉄道事業者
・保育サービス提供事業者
・商業プロデューサー
・メディア関係者
・研究機関研究員
・東京財団政策プロデューサー 井上健二・亀井善太郎
【JR戸塚駅及び駅周辺開発事業の概要】
■事業名:戸塚駅西口第1地区第二種市街地再開発事業
横浜市では、戸塚駅西口において、道路や交通広場などの基盤施設および区役所やホールなどの公益施設の整備を行うとともに、商業機能の強化を図るため、平成9年から戸塚駅西口第1地区第二種市街地再開発事業を推進。
【JR戸塚駅及び駅周辺開発見学会参加者からの意見・気付き等】
〔駅周辺開発全体について〕
■多数の複雑な権利関係を時間をかけて調整し、再開発事業を具体化させた関係者の努力には頭が下がる。
■24時間開放通路など、駅利用者の利便性を確保していること
■開発区域として人口が多いという非常に恵まれた環境
■開発区域内の動線及び誘導サインが弱い。
⇒乗降客数27万人/日と多いため、中間時間帯でもかなりの人通りが見られるが、地下改札(JR&地下鉄)から交通広場までの間に、かなりのシェアが集中している一方で、地元権利者が入居するトツカーナモールでの人通りが少ない。
バスとJR・地下鉄との乗り継ぎを考えれば、当初から、JRも地下鉄の両方の改札がある地下への動線が主となることは予想できたはずで、動線計画を作成する上で、もう少し配慮が必要だったのではないか。
⇒歩行者動線が高齢者にわかりにくい。迷っている方を数名見かけたほか、駅周辺の保育施設の利用者からも同様の声あり。駅で降りた人はどこにバス乗り場があるのか、また、バスを降りた人はどこに駅があるのかがわかりにくい。開発ビルによって、交通広場から駅が全く隠れてしまっていることも原因であるが、誘導サインを効果的に設置することで、もっと分かりやすい案内ができるのではないか。
⇒再開発の構想の検討や設計段階で、様々な利用者(とくに弱者、近隣の保育施設関係者等)から十分に意見を聴くことが大切と痛感。
(段差があって小さい子連れには大変、エレベーターはあっても端にあって動線が悪いといったコメントあり)
■老人や子連れの人が滞留する、たそがれる、くつろげる公共空間・場の創出(例:公園と駅前広場が一体化されたような街づくり)が望まれる。選挙の演説やコンサート空間はあるが、日常的に人を受け止める空間がない印象。
■今後の再開発事業の推進にあたっては、住民の心のランドマークとなるような「人と駅」の良好な関係をつくり、次世代に向けて魅力ある事業となっていくことを期待。
〔駅前広場について〕
■駅前の交通広場(バス・タクシー乗場)をフリンジに設け、バス降車を駅前にするという発想は理想的な姿。
〔駅直結商業ビル(トツカーナモール)について〕
■商店街を丸ごと駅前ビルに移してしまうという試みは大変興味深い。
■地形をうまく活用し、ビルとは思えない空間設計をされている。
■買い回り型専門店業態ゾーンは東急が担い、最寄り型生活利便業態ゾーンは地権者を中心にするなど、大きなゾーニングを成立させたことは評価。
■商業ゾーニングが不在、業種業態構成の調整なく雑居的、全体の運営管理に一体感なし。
⇒一方で、レストランフロア、ファッションフロア、メディカルフロアなどの明確なゾーニングがないため、利用者にとって分かりにくさがある。また、コンセプトも明確でないため、地元権利者以外の第三者店舗から見て、商業床の魅力を減じることになってしまっているとの印象。 結果として、全体の魅力に乏しく、広域からの集客は難しいか。
■周辺商店街とのリンケージが皆無。
〔その他〕
■道路下の空間活用については、画期的な手法(道路管理者→公社→民間)
■既存のまちと再開発の連携ができているのか、確認できなかった。
■「私」の権利を調整することの難しさを実感。
■女性の就業機会の拡大や社会活動などを考えると、民間運営の駅前保育に関して、より積極的な行政の関与が必要。
■老人や子連れの人が滞留する、黄昏る、くつろげる公共空間・場の創出(例:公園と駅前広場が一体化されたような街づくり)が望まれる。選挙の演説やコンサート空間はあるが、日常的に人を受け止める空間がない印象。