漁業資源管理と日本の課題 | 研究プログラム | 東京財団政策研究所

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漁業資源管理と日本の課題

October 18, 2017

本報告書は、「水産資源管理と経済的利益再配分システム研究」プロジェクトにおける研究成果です。

本プロジェクトは、政策対応の不備による結果である日本の漁業と水産業の停滞を前に何をすべきなのか、先進国各国との比較を通じ、日本の漁業のあり方について本プロジェクトにおいて分析し、その結果を本報告書にまとめました。

報告書全文

「漁業資源管理と日本の課題」 (PDF:3.6MB)

本報告書における提言の概要

  1. 行政不関与の拘束力なき自主規制ではなく、法制度として水産政策を明示し、漁業資源管理制度を定める。漁業者の資源管理への責任を促し、政府は国民に対して説明責任を果たすこと。
  2. 科学的評価の充実を急ぐこと。国レベルでABC(生物学的漁獲可能量)設定魚種とそれに基づくTAC(漁獲総量)魚種を増加させ、漁業から提供されるデータの信ぴょう性を高めること。また、都道府県知事許可や漁業権漁業(漁協管理下)の小規模漁業では、データの収集体制をまず導入すること。
  3. 漁業者・行政官・政治家間の閉鎖的なトライアングルを超えた幅広いステークホルダーからの意見を聴取すること。また、漁業者中心の会議を、漁業者、NGO、消費者、遊漁者、経済学者、科学者を含む意思決定のメカニズムを法制化すること。このほかに、地域別、規模別および現在と将来間の漁業資源管理の在り方の検討を通じ何が公平な漁業資源管理かを検討すべきである。また陸上・海洋生態系の変動と漁業資源の消長が著しいのでこれらの関係の解明を急ぐべきである。

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