集票を意識した対処療法が続き、政争の具とされている日本の農業政策。私たちの生活や社会の根幹である農業・農村には、そのような政争に左右されない、長期的視点に立った全体的なビジョンが必要です。
東京財団 「日本の農政改革プロジェクト」 では、このような視点に立ち、日本の農政を考える一つの起点として、喫緊かつ特徴的課題である平地農村での持続可能な水田農業と中山間地域の将来ビジョン、そして農業政策を担う国・県・市町村の役割分担について検討を重ねてきました。
政策提言「日本の農政改革~現場視点の農政転換~」は、その中間まとめとして、持続可能な水田農業ビジョンの明確化、ビジョンに照らした農業政策の総点検、中山間地域における多業型経済の再生、農政の執行体制などを提案します。
■政策提言「日本の農政改革~現場視点の農政転換~」 (PDF:756KB)
【提言の概要】
農業・農村のあるべき姿に関する明瞭な長期ビジョンの確立と共有、ビジョンから導かれる合理的な政策体系の構築を提言
1.持続可能な水田農業
持続可能な水田農業ビジョンを明確化し、国民的コンセンサスを得ていくとともに、同ビジョンに照らした農業政策の総点検を実施
2.中山間地域の将来ビジョン
現行の中山間地域等直接支払制度を恒久化するとともに、中山間地域に多業型経済を再生するための支援策を実施
3.農政の執行体制
市町村レベル協議会を集約・法定化するとともに、中長期的には地方分権を踏まえて、国・都道府県・市町村の役割分担の見直しを実施
政策提言「日本の農政改革」に対する皆様のご意見・ご感想をお寄せください。
今後の政策づくりにむけた参考とさせていただきます。
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