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山口県山陽小野田市議会議員の議会基本条例への取り組み

May 20, 2010

2010年5月14日、山口県山陽小野田市の市議会議員6名が東京財団を訪れ、議会基本条例についての研修会が開かれた。  
最初に、中尾研究員と赤川研究員が東京財団・議会基本条例モデルに関する基本的考え方、栗山町や名古屋市など他の市町議会での議会基本条例の成立過程などを紹介。

次に山陽小野田市議会、議会基本条例特別委員会委員長である高松ひでき議員より、「昨年12月に、議会基本条例特別委員会が発足し、これまで9回にわたり議論を重ねてきた。そもそも本来の議会の役割とは何かといった議論や、議会基本条例を制定しなくとも参考人招致などの手法を用いて議会の活性化に努めてきたかなどの議論が活発になされている。」として、議会基本条例を制定するにあたり、山陽小野田市議会の現在の状況が紹介された。さらに、議会基本条例が成立するまでの過程で他の市議会では、どのような議論があり、会派の問題はどう処理していったのかなどの質問が出された。

中尾研究員からは、「議会基本条例を制定することで初めて議員間の活発な議論が行われるようになった議会は多い。まずは、議長案として議案を提出し、それを修正する形で議論を収束していくといったプロセスを踏み、議論をパブリックにオープンにしていくこと。こうすれば自然と会派対立が収斂されていき、議会をどうしていこうかという部分についての総意を作りあげていくことは可能だ。」とのコメントがあった。

また、赤川研究員から、「議会そのものが変わるためには、議員そのものの意識が変わらなければならない。市議会議員と国会議員は、住民との関係性において、住民が議会を解散する権利を有しているという点で大きく異なるため、そうした意識を持って議会改革にあたる必要性がある。」とのコメントがあった。

参加した市議からは、6月に市民アンケートを実施する旨や、議会基本条例制定を期に議員間での議論が活発になり、議会そのものが活性化できるものと期待したい、さらに市民との意見交換会に関しても前向きな意見などが多数出された。

東京財団は、今後も議会基本条例の制定が各地で行われるべく、原則は示しつつも、それぞれの地域に合った助言をしていく方向だ。

(文責:研究員・政策プロデューサー 大沼瑞穂)

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