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愛知県新城市議会「議会基本条例」研修会

November 11, 2010

2010年11月8日、愛知県新城市議会の議会改革特別委員8名と議会事務局の職員1名の合計9名が東京財団を訪れ、議会基本条例についての研修会が開かれた。

新城市議会では、議会基本条例につき、議論をスタートさせて3年が経ち、新たなメンバーが加わった後も1年にわたって議論を行ってきた。そのため、すでに条例の検討案が作られており、当日は、あらかじめ準備された条例検討案をもとに、前文からひとつひとつ、アドバイスを行った。

最初に、丸山繁治委員長から、これまでの議論の経緯、来年度の9月議会では議基本条例を制定したい旨、挨拶があった。

その後、検討案を基に、中尾研究員から、「総則には、市民参加という言葉をしっかり明記していただきたい」、「陳情請願の意見陳述につき、議会としては、参考人制度の活用で、会期が長期化する懸念があるようだが、柔軟な議会運営を行い、ぜひとも、ここはしっかり行っていただきたい。」、「議会モニターを、削減した議員の席に座ってもらい、議員と同じ目線で議会を眺めるという取り組みをしてみてはどうか」などのアドバイスがあった。

また、大沼から、「前文は、市民が最初に目にする部分であり、できる限り、子どもからお年寄りまでわかりやすい文章であることが望ましい。また市民の定義についてはまちまちだが、在勤や在学中の人であっても、議会や市政への参加によって、将来的には、新城市に住みたいという気持ちになるかもしれないため、こうした方々にも積極的に参加してもらうことが大切ではないか。」とコメントした。

参加した委員からは、自由討議のやり方、議会報告会での議員の言動はどうあるべきかなど多くの質問が提起され、熱い議論が交わされた。

新城市議会では、市民との対話の場を12回ほど設け、30人いた議員を18人にまで削減したという実績を持つ。今後、市民との対話を通じて、ますます議会と市民が近くなるような条例の制定およびその運営が期待される。

東京財団は、今後も議会基本条例の制定が各地で行われるべく、原則は示しつつも、それぞれの地域に合った助言をしていく方向だ。

(文責:東京財団研究員・政策プロデューサー 大沼瑞穂)

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