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【アメリカ大統領選 DATANK】トランプ・バイデン両候補の世代別支持率

September 4, 2020

世界が注目する2020年11月のアメリカ大統領選挙。予断を許さない選挙戦の行方について、データからは何を読み取ることができるでしょうか。ここでは候補者支持率などをはじめ、大統領選を読み解く上で鍵となるデータをわかりやすくまとめ、定期的にアップデートしていきます。

今年4月、ピュー・リサーチ・センターはミレニアル世代の人口がベビーブーム世代の人口を上回ったと報じた[1]。同センターは、第2次世界大戦が終わった翌年の1946年から1964年までに生まれた人(2020年現在5674歳)をベビーブーム世代、1965年から1980年生まれ(2020年現在40~55歳)をX世代、1981年から1996年生まれ(2020年現在24~39歳)をミレニアル世代と定義している[2]。ミレニアル世代は出生数ではベビーブーム世代を下回るものの、移民による社会的増加によって2033年まで人口は増加し続けるとみられる。1946年生まれのトランプ大統領はベビーブーム世代、1942年生まれのバイデン氏はその上のサイレント世代に該当する。ミレニアル世代は民主党支持者が優勢であり、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員のような左派的な姿勢に共鳴する人も多いことが知られている。ミレニアル世代の相対的な増加は、民主党にとって長期的な優位性をもたらすものとみられる。

しかし、今年に入って行われた世論調査によると、2016年大統領選挙でトランプ氏が13ポイント以上の差をつけて制した[3]65歳以上の有権者層でもバイデン氏の伸びが目立っている。図で示したピュー・リサーチ・センターの調査は7月末から8月初頭に実施されたものだが、政治専門紙ヒルとハリス社が5月半ばに実施した調査では、65歳以上の登録有権者の間でバイデン氏が前の週から一気に9ポイント伸ばし、トランプ大統領を追い抜いた[4]。その他の世論調査でも、トランプ大統領は4年前から高齢者の支持を減らしていることが見て取れる[5]Covid-19パンデミックへの対応が、感染症に対して脆弱な高齢者層の懸念を深めているとの見方も出ている[6]


[1] https://www.pewresearch.org/fact-tank/2020/04/28/millennials-overtake-baby-boomers-as-americas-largest-generation/

[2] https://www.pewresearch.org/fact-tank/2019/01/17/where-millennials-end-and-generation-z-begins/

[3] https://fivethirtyeight.com/features/are-older-voters-turning-away-from-trump/

[4] https://thehill.com/hilltv/what-americas-thinking/498845-poll-older-voters-slip-from-trump-younger-voters-turn-away-from

[5] https://www.newyorker.com/news/our-columnists/donald-trumps-big-problem-with-senior-voters

[6] https://www.newsweek.com/poll-shows-declining-support-trump-among-older-american-voters-since-2016-1505746

    • 東京大学大学院法学政治学研究科博士課程
    • 宇野 正祥
    • 宇野 正祥

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