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政策提言「地方議会改革は誰のためか」~「地方議会議員の活動」報告~

May 27, 2010

議員報酬・政務調査費・議員定数の議論に一石を投じる

政策シンクタンク東京財団では、2007年から地方議会の改革をテーマとした研究に取り組んできました。今後益々権限と財源が大きくなる地方自治体にとって、意志決定機関である議会の改革が重要であるとの問題意識が背景にありました。

これまでは、“改革派”と称される首長さんが改革に取り組まれた時の議会との関係分析や欧州連合(EU)の誕生により、国の地方の関係か変質しつつある欧州の自治体運営の調査、議会が組織として市民と直接向きあうことを定めた議会基本条例の検証を行ってきました。研究成果を政策提言やレポートとしてまとめ、公表するだけでなく、全国各地で地方議会議員や一般市民の参加を募ったイベントの開催など、政策提言の普及キャンペーン活動も展開してきました。

各地で市民から寄せられた地方議会や地方議会議員への関心の多くは、議員報酬や政務調査費、議員定数に集中していました。これらの改革は、自治を担う地方議会の姿を検討する本来の地方議会改革ではなく、あくまでも一つのきっかけであり、象徴的な事象と認識しています。しかし、市民の地方議会や地方議会議員への不信を払しょくし、信頼の回復は、この問題について東京財団としての考えを示すことが必要と考え、「地方議会議員の活動調査」を実施しました。

単純な報酬や定数の削減についての議論は、多い少ないという「水掛け論」に終始しています。自治体を運営する上での理念や理屈のない削減は、結果として市民の福祉に向上に寄与しないことも予想されます。地方議会議員の日々の活動を内容ごとに分類し、地方議会の役割、議員の仕事についての論点を整理し、議員報酬や政務調査費、議員定数の議論の土台を提供することを目的としています。

この調査はおそらく日本では初めての試みです。どのような結果となるかは想像もつきませんでしたが、28名のご協力をいただきました。改めてここに感謝を表明いたします。

政策提言「地方議会改革は誰のためか」はこちら です。

公開研究会で報告

この政策提言は木下敏之上席研究員から2010年5月26日、公開研究会「地方議会改革は誰のためか~市民の役割と議会の責任~」で報告し、100名を超える参加者と活発な意見交換ができました。


<文責:赤川貴大>

    • 元東京財団研究員・政策プロデューサー
    • 赤川 貴大
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