R-2021-099
開催要旨
■テーマ:「DXの進展とELSIの在り方」東京財団政策研究所/中央大学ELSIセンター共催シンポジウム
■開催日:2022年3月17日(木) 13:30~17:15
■方 法:オンライン生配信
■登壇者:
<「日本におけるDXの社会的インパクトに関する研究」プログラムメンバー>
須藤修 東京財団政策研究所研究主幹/中央大学国際情報学部教授、ELSIセンター所長
満永拓邦 東京財団政策研究所主席研究員/東洋大学情報連携学部准教授
松崎和賢 東京財団政策研究所主席研究員/中央大学国際情報学部准教授
原翔子 東京財団政策研究所研究員
<中央大学 登壇メンバー>
加藤俊一 中央大学副学長/研究推進支援本部長/理工学部教授
平野晋 中央大学国際情報学部長/中央大学ELSIセンター運営委員
小向太郎 中央大学国際情報学部教授
石井夏生利 中央大学国際情報学部教授/中央大学ELSIセンター副所長
岩隈道洋 中央大学国際情報学部教授
【開催報告】
私たちは、今まさに「デジタル革命」の真っ只中にあり、世界の社会・産業構造に革命的な大転換が起こっています。2004年、スウェーデンの研究者、エリック・ストルターマンがはじめてDX、すなわち、デジタル・トランスフォーメーションという概念を唱えたのですが、最も重要な意味は、デジタル技術で人々の生活や人生を豊かにしようということです。
日本では、DXをSociety5.0の全国的な展開によって成就しようということに特徴があります。Society5.0は、総合科学技術・イノベーション会議が提起した概念ですが、その核心は、フィジカル空間とサイバー空間を高度に融合するCPS(Cyber-Physical System)を構築することで新たな社会発展を創造することです。
その際、重視しなければならないのは、ELSI(Ethical Legal Social Implication)という概念です。科学技術はこれからの社会や人の生き方に大きな影響をもたらす可能性があります。科学技術の展開の在り方と社会の発展の在り方は相互作用・相互補完の関係にあります。ELSIはこの課題をインクルーシブに考える概念といえるでしょう。
この度、東京財団政策研究所と中央大学ELSIセンターが共催で、DXの展開とELSIの在り方に焦点を当てて、日本のデジタル革命の在り方を模索するシンポジウムをオンラインで開催し、各登壇者の様々な視点から深い議論が行われました。このセミナーがこれからの社会と自らの生き方を真剣にお考えになっている皆様の<縁=よすが>になれればと考え、当日の発表や議論の様子、発表資料などを開催報告として公開いたします。
【動画配信】
【発表・パネルディスカッション/資料】
- 第1部「CPSとELSI」
「CPS/DXの展開とELSIの在り方」
須藤修(東京財団政策研究所研究主幹/中央大学国際情報学部教授、ELSIセンター所長)
「アバターのプライバシー問題」
石井夏生利(中央大学国際情報学部教授/中央大学ELSIセンター副所長) - 第2部「DXにおける情報リスクとセキュリティ」
「DXとセキュリティ―繋がる時代のリスクに備えて―」
満永拓邦(東京財団政策研究所主席研究員/東洋大学情報連携学部准教授)
「DXにおける情報リスクとセキュリティ(法制度)」
小向太郎(中央大学国際情報学部教授) - 第3部「DXとELSI:パネルディスカッション」
モデレーター
平野晋(中央大学国際情報学部長/中央大学ELSIセンター運営委員)
「DXとイノベーション」
加藤俊一(中央大学副学長/研究推進支援本部長/理工学部教授)
「ELSIと法」
岩隈道洋(中央大学国際情報学部教授)
「地域社会とクラウド」
松崎和賢(東京財団政策研究所主席研究員/中央大学国際情報学部准教授)
「DXとナッジ」
原翔子(東京財団政策研究所研究員)
「平野氏による解説とパネルディスカッション」