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書籍『人口減少時代の土地問題―「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ』(中公新書)

July 19, 2017

2017年7月20日に、書籍『人口減少時代の土地問題―「所有者不明化」と相続、空き家、制度のゆくえ』(中公新書)が刊行されました。人口減少社会を迎えるなか、大きく注目されるようになってきた「所有者不明化」を中心とした土地問題を、正面から扱った初めての書籍です。東京財団が2009年より行った「国土資源保全」研究プロジェクトの成果を土台としています。

▼ 書籍の詳細情報

本書の内容について

日本の私有地の約20%で、所有者がわからない――。持ち主の居所や生死が判明しない土地の「所有者不明化」。この問題が農村から都市に広がっている。空き家、耕作放棄地問題の本質であり、人口増前提だった日本の土地制度の矛盾の露呈だ。過疎化、面倒な手続き、地価の下落による相続放棄、国・自治体の受け取り拒否などで急増している。本書はその実情から、相続・登記など問題の根源、行政の解決断念の実態までを描く。

目次

はしがき

第1章 「誰の土地かわからない」――なぜいま土地問題なのか

  1. 空き家問題の根源――森林・農村から都市へ
  2. なぜ管理を、権利を放置するのか
  3. 法の死角――あいまいな管轄、面倒な手続き
  4. 下落する土地の価値――少子・高齢化、相続の増加

第2章 日本全土への拡大――全国888自治体の調査は何を語るか

  1. 死亡者課税による”回避”――災害とは無関係の現実
  2. 相続未登記、相続放棄の増加――土地に対する意識の変化
  3. 行政の解決断念――費用対効果が見込めない

第3章 なぜ「所有者不明化」が起きるのか

  1. 地籍調査、不動産登記制度の限界
  2. 強い所有権と「土地神話」の呪縛――人口増時代の”遺物”
  3. 先進諸外国から遅れた現実――仏、独、韓国、台湾との比較

第4章 解決の糸口はあるのか――人口減少時代の土地のあり方

  1. 相続時の拡大を防げるか――難しい法改正と義務化
  2. 土地の希望者を探せるか――管理・権利の放置対策
  3. 「過少利用」の見直しを――新しい土地継承のあり方

あとがき


▼ 書籍の詳細情報、購入はこちら(「中央公論新社」サイトへ)

http://www.chuko.co.jp/shinsho/2017/07/102446.html

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