2019年3月から2020年1月まで、英国のEU離脱問題を英国とEUの双方の観点から追い続けた、鶴岡路人主任研究員による本ウェブサイトの連載シリーズ「Brexitカウントダウン」。
この連載をもとに執筆された書籍が、『EU離脱――イギリスとヨーロッパの地殻変動』(ちくま新書)として2020年2月5日に刊行されます。
本書では大幅な加筆・修正・再構成を行い、2016年の国民投票や、Brexit後のEUと英国の行方など、連載では触れられなかった内容も盛り込まれています。
「Brexitカウントダウン」シリーズとあわせて、ぜひ本書もご一読ください。
『EU離脱─イギリスとヨーロッパの地殻変動』 鶴岡路人 著 |
内容紹介
2016年6月23日。イギリスにおけるEU残留の是非を問う国民投票での離脱派の勝利は、世界に衝撃をもたらした。保守党のメイ首相の下で行われたEUとの離脱交渉は混迷を極め、ジョンソン首相に交代。数度の延期の末、2020年1月末に、ついに正式な離脱へ。なぜここまで迷走したのか――。それは、EUという存在のあり方と利害抜きには見えてこない。イギリスの内政問題という理解を超え、新たなヨーロッパ統合のあり方を見通す。
目次
はじめに
第1章 国民投票から離脱交渉へ
第2章 延期される離脱
第3章 ジョンソン政権による仕切り直し
第4章 「主権を取り戻す」から国家の危機へ
第5章 北アイルランド国境問題とは何だったのか
第6章 再度の国民投票、離脱撤回はあり得たのか
第7章 離脱後のEU・イギリス関係の選択肢
第8章 イギリスなきEU、EUなきイギリスの行方
終章 ブレグジットは何をもたらすのか
あとがき