12月5日に「現代アメリカ」プロジェクト大統領選挙チーム第二回会合が行われた。研究会の方式は第一回会合を踏襲しつつも、取り上げたテーマは現下の情勢に応じて適宜組み替えた。本チームでは、いまのところ一人をのぞいては、みな共和党サイドに焦点をあてているが、共和党の全体像を浮かび上がらせる中で、選挙戦をめぐる全体像も見えてきたように思う。資金面では万全なオバマ陣営、筆頭候補を絞り込めずにいる共和党、従来、弱点にもなりうる外交安保面でオバマ政権に失点はないことなど、オバマ陣営不利とははっきりと断言できない状況がいま出現しつつある。しかし、この構図も、一月に入り予備選挙が正式に始まれば、大きく崩れることも考えられる。次回は、一月の予備選挙の結果を評価・分析すべく、二月上旬に第三回会合を開催することを考えている。
「現代アメリカ」プロジェクト大統領選チーム・リーダー 中山俊宏
コラム&執筆者
「2012年共和党大統領候補予備選挙・党員集会のルール変更の影響」 細野 豊樹(共立女子大学教授)
「2012年共和党アイオワ党員集会、ニューハンプシャー予備選挙」 渡辺 将人(北海道大学准教授)
「ギングリッチ氏が急浮上、南部初戦のサウスカロライナ州~大票田のフロリダ州でも、序盤で勢いづけるかが焦点」
袴田 奈緒子(ジャーナリスト)
「政治資金をめぐる状況」 西川 賢(津田塾大学准教授)
「予備選挙における内政上の争点」 池原 麻里子(ジャーナリスト)
「共和党予備選挙における外交安全保障問題」 中山 俊宏(青山学院大学教授)
「オバマの再選戦略(続):予断は難しい再選への『転換点』」 前嶋 和弘(文教大学准教授)
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