2月7日に過去二回と同じ方式で「現代アメリカ」プロジェクト大統領選挙チーム第三回会合が行われた。実際に予備選挙がはじまってからは最初の会合となる。今回の共和党候補者選びは「大統領選挙ウォッチャー泣かせ」のとにかくアップダウンが激しい予測を受けつけない選挙だ。研究会では、長期化は予想されるものの、ロムニーで確定といった見方を多くの参加者がとり、そろそろロムニーのプロフィール、政策、人脈の検証にシフトすべきとの意見がでたが、その翌日の選挙で主として宗教保守派の後押しを受けてサントラム候補がスウィープ(三戦三勝)するという、これまた予想外の展開となった。ロムニー優勢という基本的な構図に変化はないものの、ロムニーになかなか収斂していかないということもまた確かである。次回の研究会は3月上旬のスーパー・チューズデー後を予定しているが、このころまでにはある一定の方向性が見えてきているだろうか。
「現代アメリカ」プロジェクト 大統領選チーム・リーダー 中山俊宏
コラム&執筆者
「共和党予備選挙・党員集会序盤戦の説明変数は宗教」 細野豊樹(共立女子大学教授)
「アイオワ、ニューハンプシャー現地報告」 渡辺将人(北海道大学准教授)
「主流派VS草の根保守、顕在化した党内対立~サウスカロライナ、フロリダ予備選の考察」 袴田奈緒子(政治アナリスト)
「共和党予備選挙における政治資金とスーパーPACに関して」 西川賢(津田塾大学准教授)
「各キャンペーンのメディア戦略」 池原麻里子(ジャーナリスト)
「オバマ大統領とロムニー候補の経済政策比較」 西川珠子(みずほ総合研究所政策調査部主任研究員)
「共和党保守派は割れているのか?」 中山俊宏(青山学院大学教授)
「オバマの再選戦略(3)上昇気流の中のローズガーデン戦略」 前嶋和弘(文教大学准教授)
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