ケアマネージャー業務の実態
- 1人当たり40件程度と規制されており、以前は100件ぐらい持っている人もおり、疲弊している。具合が急に悪化したり、家族からクレームを付けられたりするケースが重なるとメンタルのコントロールが課題。(第30回)
- 辞めたら廃業する人が多い。仕事のストレスがあって現状から逃れたい時に辞めるしかないという極端な選択になる。(第30回)
- できる限りまともに仕事できる範囲を設定し、その中でしっかりやって貰う。休暇の取り方などバックアップをどれだけやって行けるのが課題。(第30回)
- 基礎になっている資格はヘルパー、介護福祉士、看護師、理学療法士、医師など。通所介護はケアマネージャーが必要ない。ショートステイ、ケアマネが有効と思ったサービスに繋いで行く。(第35回)
- 介護が必要となった方をマネジメントするのが役割。サービスを必要とする人が何を必要としているのか、どういうサービスを入れた方が在宅生活を良く送れるのかを見定めて、介護サービスを導入して行く引率者。(第35回)
- 介護のプランを立てて家族や本人と調整する役目。状況とニーズを照らし合わせ、利用者が少しでも良くなる前提の下、家族の介護状況を判断しながら家族が大変であると判断すればサービスを提案する。(第35回)
- 高齢者が介護の問題で困った時、地域包括支援センターに相談に行き、様々な相談を受ける。困ったと認識できない時に民生委員らと相談する。地域包括支援センターが受け付けて、居宅のケアマネージャーに話が来るのが大きな流れ。(第35回)
- 地域包括支援センターは老人ホームや役所、区民センターに併設されており、分かりにくい。豊島区は8カ所あり、以前3つ。保健所と福祉センターを併せて中央、西部、東部から派生していた施設を分割した。(第35回)
- 豊島区に独居高齢者が多いので、アパートの大家が「あの人が心配だ」と区に訴えるケースが多い。団地だったら団地組合が動いている。(第35回)
- 独居高齢者は社会との壁があって社会性が失われる。介護保険適用者じゃないとヘルパーは伺えないけど、孤独死を防ぐため、介護ヘルパーを導入して様子を伺わせてサービス利用の取っ掛かりをやるケースも多い。(第35回)
- ケアマネージャーの看板を掲げているので、飛び込みで入って来て「サービスに入る方法を教えてくれ」「サービスを導入したらどうしたら良いんだ」と言われる。(第35回)
- 困った段階で利用者は初めて調べて地域包括支援センターに繋がる。包括支援センターの情報は区民だよりに載っているが、若い人は区民だよりを読まない。「地域包括は高齢者相談のエリアだよ」と広報で知らしめた方が良い。(第35回)
- 元々は薬局をやっているので、近所に薬を貰いに来る人が薬局の店員の雑談で、「こんなことで困っている」という話が出ると、我々が行って「こうした方が良いですよ」「地域包括支援センターに行って下さいと言う。自分で調べる場合には繋がりが難しい。(第35回)
- 口コミの波及力が強い。媒体として医者というルートもある。近隣の医者から相談を頂く。「どうすれば良いのか」と聞ける関係作りを目指してやっている。(第35回)
- 利用者のマネジメント、プランニングをするので、高齢者の生活がケアマネージャーの腕に掛かっている部分がある。このため、「他人の人生背負えない」と苦痛に感じる人もいるが、「自分がその人を支えている」と実感できた時、凄い嬉しさがある。(第35回)
- 介護保険サービスの受給開始期は困っている方が多い。寝た切りで褥瘡が凄いとか、「入院した方が良い」という人が自宅にいる時がある。色んなサービスを使い、自立支援に繋がったケースを目の当たりにすると、自分の存在価値を凄く感じる。(第35回)
- 認知症の原因になる疾患が別の所にあり、その疾患を治したことで改善される時がある。ケアマネージャーは原因を探るのに関わる。比率としては少ないけど、症状が改善するケースに当たると幸せに感じる。ケアマネ冥利に尽きる。(第35回)
- 介護疲れから家族が崩壊し掛けたり、自殺虐待が起きたりしかねない極限状況で、笑顔さえない方々が介護サービスで負担軽減に繋げて行き、少し元気になり、いい親子関係が出来たりとか、初めて笑顔が見られた時とか嬉しい。(第35回)
- 本人や家族を中心に関係者がケアの在り方を考える「チームケア」が上手く行った時に嬉しい。昔は医師を中心とする縦社会だったが、具体的に上手く回った時に医者が相談してくれたら嬉しい。(第35回)
- チームケアは多くて10~15人。少ない場合は2~3人。新たな困り事が出て来るけど、チームに団結力が出て来て、「やってて良かった」と思う。上手くまとまって行くチームは頑張ってまとめなくても、自然とまとまるので面白い。(第35回)
- 家族が両親を思っているけど、ボタンの掛け違いで親子関係がギクシャクする。その場合、掛け違いを修正するのが難しい。長年付き合ってきた家族の歴史に踏み込んで行くのは悩ましい。(第35回)
- こじれた親子関係に踏み込んだ場合、「土足で踏み込んで来て!」という反応が返って来る。(第35回)
- 利用者の家族に踏み込んだり、引きずられたり、引き込まれたりして巻き込まれてしまう。寄り添ってくれるのは嬉しいけど、何処までが業務か分からない時も出て来る。(第35回)
- 普段は謝ってばっかり。親戚一同、近所の方を集めて頭を下げながら調整する。こういう対応で疲れて辞めて行く人が多い。(第35回)
- ケアマネージャーの仕事はサービスの手配。情報がケアマネに集約される。しかし、都合の良い時に全部情報が来る訳じゃないので、休みが奪われる所で苦労している。実際は24時間勤務になる。(第35回)
- 要介護高齢者で35件、要支援で8件を超えると、介護報酬が段階的に下がる。前は40人に対応していたが、現在は20人。一日の大半を他のケアマネの報告や相談業務に費やしている。(第36回)
- 事業所が始まる9時を過ぎると堰を切ったかのように電話が架かって来たり、メールが来たりする。各機関との連絡ファックスで午前中を費やす。電話は開業前に架かることが多い。その対応に午前中は終わり。サービス担当者会議も入る。(第36回)
- 1カ月に最低1回はモニタリングとして利用者の自宅を訪問する。一回では収まらない人がいる。(第36回)
- 昼を抜いたり、トイレを我慢したりする時がある。夕方もバンバン電話が架かるので、それに対応しているうちに夜になる。(第36回)
- 基本は週休2日だが、土曜に出る時も。毎日ケアが必要な方はローテーション。その人によって内容は違うが、電話やメールが一日何件も来る。処理に追われて、気付くと夕方か夜。(第36回)
- 患者の数が同じであれば、患者を増やす以外ない。ずっと拡大し続けることで人を雇える。報酬が一定であれば、それに掛けられるコストは上げられない。(第32回)
- 現場を下支えする立場。典型的な一日の過ごし方としては、支払い業務で午前中は終わり。午後は営業
- 挨拶回り。請求業務、利用者に領収書請求発行とか細々した支払いがあり、夜は19時で打ち切り、お付き合いの宴会。(第36回)
- 出社後はメールチェック、関連先の相談、郵便物の確認などの業務のほか、ブログを毎朝更新する。介護職員処遇改善交付金の事務手続きを除けば、請求は一段落しており、スタッフの顔色を見てケアする。仕事が溜まっている時は遅くなるが、夜は7時頃に帰るパターンが多い。(第36回)
- 現場を下支えする立場。典型的な一日の過ごし方としては、支払い業務で午前中は終わり。午後は営業
- 挨拶回り。請求業務、利用者に領収書請求発行とか細々した支払いがあり、夜は19時で打ち切り、お付き合いの宴会。(第36回)
- 利用者が主人公。「その人の目線に合わせてどうしたいか」を常に忘れないでケアプランを立てる。家族が強いと意向に流されがち。家族の要求に流され過ぎると、本質を見失ってしまう。丁度良いバランスを考える。(第36回)
- 負担を家族に押し付けようとすると、苦情を言われてしまう。人間関係を崩さないようにやっていくのが大変。(第36回)
- 他のケアマネが過酷になりがちな環境を如何にチームワークで乗り越えるかという所に重きを置いている。1人に掛かる負担が大きいので、それを組織化して何とか乗り越えようと力を入れている。(第36回)
- 以前は件数が分からないぐらいやっていた。最近は件数制限が敷かれているが、1人のケアマネが休みの時、他のケアマネがバックアップして休める時に休めるようにしている。(第36回)
- 書類が大変。書類をこなすことで自分の身を守れる部分があるので、「やらなきゃならない」とは思うけど、何とかならないか…。(第36回)
- スピード感。相談が来た時にタイムリーに返してあげることは普段から気を付けている。忙しいとできない時もあるが、基本的に折り返す。それがサービスの質になる。(第36回)
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