介護現場の人間関係
- 元々は女性の職場。6対4で職員は女性が多い。利用者も女性が9割程度。男性の方が「他人の世話になりたくない」という思いが強く、女性の方が長生きする。その分、認知症や寝たきりの高齢者も平均寿命の長い女性が多くなる。(第19回)
- 女性が多いのは圧倒的に女性の利用者が多いため。人権を考えると、異性よりも同姓介護が理想。最近は男性の求人が増えて来た(第25回)
- 1963年に老人福祉法ができて特養が「養老院」と言われていた時代から、介護職が「寮母」という名前だった。子育てを終えた主婦の雇用対策の一面もあった。(第25回)
- 利用者同士が接する時間が長い介護現場では、男女関係に発展するケースも少なくない。赤の他人を妻と思い込んでいる認知症の男性が同じ部屋のベッドで一緒に寝ている時もあった。(第37回)
- デイサービスで知り合った利用者同士が4対4のグループ交際していた。そのうちの1組は本当に仲良くなった。(第37回)
- 2人の女性職員が利用者と三角関係になった。プライベートは自由だが、付き合うのであれば利用者が別の施設を受けるか、職員が違う所に勤めるか。男性を好きになった職員の回路が分からない。(第37回)
- 軽度な認知症の女性が20代前半の男性職員に恋して、女性利用者が職員のシフトを気にするようになった。出勤すると聞くと、朝から化粧。ラブレターまで書いていた。(第37回)
- 介護職員同士の職場結婚は多い。その場合は2階勤務だった人を3階にするとか、部署を変更する。(第37回)
- 人間関係の問題は受講生から凄く質問が来るが、テキストに載っていないし、授業でもスルーする。介護現場として知っといた方が良いので、オブラートに包んで話さないのはどうなのか。何処でも起きる話。(第37回
- 予防事業の対象者である要支援1~2と、要介護1の境界はアバウト。はっきりしていない。予防対象者を専門的にやるところも出て来ていると聞いているが、私達は一緒。「予防の人だからこれをしましょう」と気張ったことを考えていない。(第34回)
- 人間関係の講義では、授業が終わった後も「もっと話を聞かせてくれ」という受講生が追って来て、休憩時間にタバコが吸えなかったり、トイレに行けなかったりする。(第37回)
- 受講してくれた生徒が実習していた事業所では、男性職員に女性利用者が恋し、他の利用者が声を掛けると嫉妬するようになる一幕があった。職員会議で対応策を真剣に話し合う事態に遭遇した。(第37回)
- 施設の中も普通の社会。介護現場は特別じゃない。実習段階から職場の人間関係に起因するトラブルの存在を認識させるべき。(第37回)
- 若い男性職員がグループホームで夜勤していると、女性利用者が迫って来るため、悩んでいた。この種の話は職員も話したがらない。(第38回)
- 人間関係のトラブルを「記録に残せ」と言われても何処まで書いて良いのか分からない。若い職員は「記録に残すのは辛い」という。(第38回)
- しっかり記録が残り、利用者の言葉をカギカッコで残すと、家族に納得して貰える。家族から本人に話して貰い、止めて貰うことは時間を掛けてやったことがある。(第38回)
- 「ここぞ」という記録を取っておらず、家族から理解して貰えない時もあった。職員にはストレスだが、何カ月分か残さないと信憑性がなくなる。「頑張って記録に残して下さい」「情報共有して下さい」と研修では言っている。(第38回)
- 利用者の発言を記録すべき。家族から記録を提示しろと言われたが、職員間の申し送りノートに書いてある程度。家族から「言い掛かりじゃないか。何も書いていないじゃないか」と言われた。(第38回)
- 介護記録は時系列なんで、事案の起きた時刻も残した方が良い。自分を守るために記録が大事。(第38回)
- 「指名はないのか」「洗い手が男か。外れだな」という男性もいる。シフトには男性、女性の両方が入るようにしている。女性も男性介護禁止の人がいる。(第38回)
- 利用者から職員に対するセクハラは何処でも聞く。表沙汰として出て来ないだけ。それが原因で辞めてしまう職員もいる。(第38回)
- トラブル解決策の一つが同性介助。これを売りにしているところもあるが、夜勤など職員配置の事情から実際には難しい。男女間のトラブルは生理的な欲求。目を背けちゃいけない。(第38回)
- 団塊世代は求めるものが変わって来る。現場でしか離せない経験を包み隠さず話すべきと思っているので、授業で言っている。(第38回)
- 男性の利用者が若い女性のお尻を触るのは、小学生のスカートめくりと同じで現場では何処でも起きること。(第38回)
- マニュアル化は難しいかもしれないけど、授業では現場でセクハラの類は起きると実習生に教えといた方が良い。(第38回)
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