R-2024-067
▪️私たちは「3分類」に合意しているか 松本美奈 ▪️3分類の現実〜東京都杉並区立天沼小学校で 薩摩博之 ▪️未分化の業務を理解・合意なしに3分類 井出隆安 ▪️高度化・多様化する教育課題と教職員集団の現状 後藤教至 |
学校教育現場へのAI活用が広がっています。教員の負担軽減や子どもの学びの質向上が期待される一方でAIに何を任せるのか、AIに任せることでどんな影響があるかについては、十分な議論がされていません。
こうした現状を受け、2024年10月27日、座談会「AI時代の先生を考える~先生って何をする人?」を開催いたしました。当日の議論の様子をお伝えいたします。(内田洋行教育総合研究所・東京財団政策研究所「AI時代の先生」共催)
▪️私たちは「3分類」に合意しているか
東京財団政策研究所 研究主幹(「AI時代の先生」研究代表)松本美奈
教員は専門職であるということは国際的に認められています。けれども教員は何の専門家なのかについては、まだ明確に言語化されていません。そうこうするうちに、教員は忙しいから、機械や外部人材に任せよう、という政策が打ち出されています。私たちは、この政策を理解し、合意しているのでしょうか。今回から3回の座談会では、私たちが何を理解し、何を合意しているのか、していないのかを語り合っていきます。
2024年8月、中央教育審議会(以下、中教審)は、教員の魅力をアップするために環境整備をしていこうと文部科学大臣に答申[1]しました。こうすれば教員の多忙化が解消されて人気職種になり、なり手不足が解消すると期待したのです。
「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について(答申)(第213号)(平成31年1月25日)」
その手段が、2009年に打ち出された「3分類」です。
「基本的には学校以外が担うべき業務」「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」「教師の業務だが、負担軽減が可能な業務」——これに沿って先生の仕事を減らしていこう、という内容です。
(松本作成)
さてここで問題です。こうして「外側」から外していくと、中心部には何が残るのでしょうか。それが教員の「専門性」でしょうか。タマネギに置き換えて考えてみてください。3分類の理屈でいえば、中心部分の「芯」、これこそが免許状を持った教員だけができる業務のはずです。
それは何でしょうか。これからの教育の未来図を描いた、総務省、デジタル庁、内閣府、経済産業省の教育データ利活用ロードマップ(2022年)によると、学校の教員は「学びのデザイナー、コーディネーター」と明記されています。多様なデータを使って子どもたちが個別最適の学びができるように、学びをデザインする。それがAI時代の先生の目指すべき像だと、このロードマップは伝えています。それは専門職としての姿としてふさわしいものでしょうか。
教育学の佐藤学先生は、教員を「専門職になれない専門職」と書いています[2]。「専門職としての地位も待遇も自律性も権限も獲得していないし、専門職としての教育と研修の制度も、専門職の自律性を保障する専門家協会も、倫理規定も備えてはいない」。
教育基本法の掲げる崇高な目的「人格の完成」に向けて、どのような法整備と制度設計で教員の専門職化を実現するかを考える時に来ています。AIという変数がかかり、さらに問題は難しくなっています。
そしてもう一つです。法を整えても、現場の人たちが合意していなければ、法整備は意味がありません。先ほどの3分類に、教員は、子どもは、合意しているのでしょうか。
そこで私たちは、合意形成の場の一歩として、この場を設けることにしました。お力添えをよろしくお願いします。
▪️3分類の現実〜東京都杉並区立天沼小学校で
杉並区立天沼小学校校長 薩摩博之
本校の現状を3分類の表に沿って説明します。
①登下校に関する対応というところでは、シルバー人材センターの方に、子どもたちが道路を渡るようなところで旗振りして、安全管理をしていただいています。教員は関わっていません。
②夜間、勤務時間外に教員が見回りすることもありません。
③杉並区の施策で、教材費は区から概ね支給されています。教員が集金することはありません。ただ、個人所有となる裁縫箱や鍵盤ハーモニカなどはご家庭で購入していただいています。
④地域ボランティアとの連絡調整は地域学校協働本部が担っています。例えば、本校3年生のキャリア教育で、地域の商店街に子どもたちが出向いて、お店番体験の機会をいただいています。学校とお店の間に入って、時期や人数、事前のご挨拶を調整してくれます。
⑤副校長が中心に担っています。杉並区では1年目の副校長には副校長支援員が配置されています。
⑥多くの若手教員は一緒に休み時間に外に出て遊んでいます。看護当番を輪番で担い、見守りをする体制をとっています。
⑦校内清掃はもちろん教員が指導しています。
⑧部活動は地域移行を進めているところです。
⑨給食時の対応は教員が指導しています。
⑩授業準備で、印刷や物の準備はサポートスタッフが担っています。また、理科支援員配置もあり、理科の実験で使う薬剤などの準備は支援員が担っています。
教材研究は教員自身が担っています。例えば国語の教材を読み取る学習でも、教員自身がその内容をしっかりと理解していなければできません。
⑪⑫⑬は教員が担っています。
⑭子どもと向き合う部分は教員が担っていますが、授業の支援では、杉並区で通常学級支援員と呼ぶ、不登校支援のボランティアが関わってくれています。
様々な方にご支援いただいていることが見えてきますが、一方で、私自身が懸念していることもあります。
例えば①登下校に関する対応で、登下校中の子ども同士のトラブルや事故。学校保健安全法に位置付けられている部分なので、対応は全て学校に任せられます。⑥休み時間も同様です。外部スタッフが担ってくれているにしても、ひとたびそこで何かがあれば非常に難しい状況になります。冒頭松本さんからお話もありましたが、そういう面での合意形成は非常に難しい問題ではないかと思っています。
▪️未分化の業務を理解・合意なしに3分類
杉並区元教育長/東京財団政策研究所「AI時代の先生」研究協力者 井出隆安
「学校・教師が担う業務に係る3分類」は主に小中学校の教員の仕事の分類です。この表を使い、大学教員の業務を分類するとわかりやすいでしょう。
①から④は当たり前、大学以外が担うことです。学生は一人で大学に来られるし、大学の門を出た後に交通事故に遭っても、大学の教員が駆けつけて手当てなんて聞いたことがありません。
「学校の業務だが、必ずしも教員が担う必要がない業務」。校内清掃をする大学教員は見たことがありません。大学で部活動の監督やコーチに当たる人が大学教員と名乗ることはありますが、それは部の指導に特化した仕事をしている方です。
「教員の業務だが、負担軽減可能な業務」。この中で大学の先生は、授業準備と学習評価、成績処理、進路指導を担っています。先ほどのタマネギで例えると、芯に近い部分だけを担っていることが分かります。
ところが、小学校の先生は違います。給食を食べながらテストの丸つけをし、食器をひっくり返してこぼした子がいたら片づけて、掃除もして、あらためて盛り直して、さあ、これ食べなさいというところまで担任の先生が全部やるんですね。さまざまな業務が全く未分化な状態の中で日常が繰り返されているわけです。
どうして未分化の状態で仕事をせざるを得ないのか。対象自体が未分化だからです。発達途上で未分化、混然一体としている子どもを相手にしているから、仕事の中身も混然としているのです。
教育データ利活用ロードマップは、AI時代の先生の役割が「教える」から、児童生徒の学びをデザインし、コーディネートする役割に変わると説明しています。こんなに混然一体としている仕事をどうしたらこんなふうに3分類のようにきれいに整理・分類できるのでしょうか。
例えば①登下校に関する対応です。何かあった時にどうするのか、と薩摩さんが指摘していました。考えられる対策として、国はこういった問題があるということを都道府県教育委員会に知らせ、教育委員会はそれを各地方自治体教育委員会に徹底させよと指導する。市区町村教育委員会は管下各学校を指導して、学校はああすればいい、こうすればいいと書いています。要はお互いに責任を下に降ろしていっているだけのようです。登下校に関する対応のような教員の業務でも何でもないようなものですら、地域や保護者の理解を得て教員の業務から切り離していくことが、どれほど困難であるかということの証左でしょう。
⑪学習評価や成績処理の削減が難しい主たる理由に「慣行を見直しづらい等の学校文化」が指摘されています。それでいいのでしょうか。指導と評価の一体化を考えれば、これは教員の中核的な業務のはずです。
教師の業務削減について理解と合意はどこまで進んでいるのでしょうか。最前線で関わる学校・地域・保護者の間での合意形成だけでなく、国、都道府県や市区町村の教育委員会、学校・教員との間の理解と合意が不可欠です。
逆に言えば、今後これを進めていくために何をしたらいいかということは見えていると私は思っています。
2022年の中教審答申では、教員に求められる資質能力として、新たに「ICTや情報・教育データの利活用」が加えられました。その10年前の答申は「教職に対する責任感や使命感」「教育に対する愛情、専門職としての高度な専門性」「総合的な人間力」が挙げられていました。10年を経て「AI時代の先生」に必要な能力として加えられたのです。
2024年8月の答申は、「令和の日本学校教育」を担う教員を「学びに関する高度専門職」と位置づけ、求められる力を整理しました。「教職生活を通じて探究心を持って主体的に学び続けること」は当たり前です。「教科や教職に関する高度な専門的知識や新たな学びを展開できる実践的指導力、子どもの学びの過程を見取り、質の高い学習評価を通じて指導の改善につなげていく力量」は、特段新しいことには見えませんが、中身は変わっています。「AI時代」に求められる高度な専門性に裏付けられた実践的指導力が求められています。AIを駆使して子どもの学びの過程を見取り、質の高い学習評価を通じて児童生徒の特性や学習進度に応じた教材やリソースを取り入れ、指導の改善につなげて個別最適な学習を実現することができる実践的指導力。それが「AI時代の先生」に求められる高度な専門性の中身です。
「AI時代の先生」を育てる大学は、どう取り組もうとしているのでしょうか。免許取得に必要な科目を履修すれば教員免許が取れる。教員免許を取ったら、3年か4年、非常勤講師等をやったりしていれば先生になれるという教員不足の状態で、教員の質の低下が指摘されています。今の大学の教員養成系の学部や学科だけでは、高度な専門性を身に付けた教員の養成は無理ではないかと思います。
▪️高度化・多様化する教育課題と教職員集団の現状
文部科学省総合教育政策局教育人材政策課長 後藤教至
これからの「AI時代の先生」はもちろん、今の1人1台端末という学習環境への対応も、簡単にはいかないとみています。文部科学省(以下、文科省)は使い方だけではなく、進化したデジタル学習環境を活用して授業を転換していくことを求めていますが、簡単な問題ではありません。前提として、学校現場の業務の実態、働き方を解決して、先生が専心できる環境を整えなければなりません。
令和3年に出された答申は、全ての子どもたちの可能性を引き出す「個別最適な学びと協働的な学び」の実現を明示しています。1人1台端末といった学習環境下で、AIを活用しながら学びを転換していく。子どもたちの主体的で探求的な学びに転換していくことを目指す。そのときの教職員はどうであるべきか、その環境はどうあるべきかということです。令和の新しい学びに転換していくということ自体が、教育行政の大きなチャレンジです。働き方改革の議論の他にも、多様化、複雑化している教育課題にも対応しなければいけません。
まず教員はどういう状況下にあるのか、年齢構成のデータを見ていきましょう。全国の公立小・中・高の状況を合計したものです。上は61歳以上、下は21歳となっています。グラフからたくさんの課題が見て取れます。
一番上の60歳近いところの棒が長くなっています。ここ10年ぐらい続いていた、公立学校教職員の大量退職の時期の出口が近づいていることを示しています。大量退職は大量の採用に結びついています。20代、30代の教員がふくらんでいるのは、その年齢構成の教員集団が出来上がっているということです。
40代半ばから50代手前が少なくなっていますね。次世代の管理職層です。これからの各学校での新しい学びへの転換を引っ張る学校管理職をどう確保していくのかも大きな課題です。
そして、教育の要である一人一人の教員自体のレベルアップも大事になってきます。年齢構成の関係で指摘したとおり、大量退職に伴って大量採用しているという構造なので、採用倍率は低くなってきています。数字で説明すると、2000年(平成12年)は、倍率が13倍を超えていました。その頃の全国の公立学校教員採用数は1万1000人です。ところが直近は3万6000人採用しています。当時13倍以上あった倍率が、3分の1から4分の1に落ちている。そういう構造です。
たくさん採用されれば、かつてなら合格できなかった人も合格できる。そういう情勢の中で、教員集団の学び直しも国として知恵を出さなければいけない。こういうところも課題です。
根本的には、学校の教員志望者をたくさん集めなければいけない。社会全体で人手不足と言われていて、分野によっては外国の方でもという場合もあるでしょう。しかし学校教育はそういうわけにはいきません。質の高い日本人をたくさん採らなければいけない。
とはいえ、学生が教員になることを諦めている現実があります。こちらは、学生に免許取得に至らなかった理由を尋ねた結果です。
大学の教職課程で必要な単位数が多すぎること、民間企業のほうが魅力的な待遇を提示していることなどがあります。
こうした現実を受け、教員の勤務環境を良くし、処遇を改善することで、教職の魅力を向上させていくことが重要だと思っております。文科省は教職調整額についての予算を交渉しています。
質の高い教員養成に向けて、文科省は免許の仕組みや教職課程を積み上げてきました。教職の意義や制度、道徳、特別活動、ICT、生徒指導など、どれも外せない。一方でこんなにたくさん無理という学生の声もある。質の高い人材を獲得する仕組みをどう考えるべきか、議論が必要です。
最後に、教員人材確保のために、高校生に対して教職に対しての関心を喚起し、意欲ある学生を教員養成学部に引き込む努力をしていかなければいけないと考えています。免許を取っても教壇に立ってない方もいます。こういった方々を、取り込む新しいルートや免許制度をつくっていく必要もあります。
「AI時代の先生」には、質の高い、多様な専門性を持った人が要るでしょうから、そういった方々を得るための制度改革を議論していく必要があると認識しています。
【参加者全員で考えた「AIにさせたい・させたくない」・「技術的にできそう・難しそう」】
先生の仕事を減らしたい。とはいえ、その仕事は消えてなくなることはありません。誰かがそれを担うことになります。すでに活躍している「外部人材」のほかに頼れるのはAIなどの機械です。そこで座談会参加者で、3分類表に掲載されている14の業務に、⑮授業⑯研修⑰打ち合わせ・会議の三つを、「AIにさせたい・させたくない」「技術的にできそう・難しそう」で考えていきました。参加者の主な意見を紹介します。
丸数字は以下の各項目です。カッコ内は、A〜Dのどこに分類したかを示しています。合意ができなかったものについては、中心部分の円に配置しました。
つまり、全17項目で参加者の合意が得られなかったのです。
【基本的には学校以外が担うべき業務】
①登下校に関する対応
- 全ての児童生徒にGPSなどを付けるといい。(B)
②放課後から夜間などにおける見回り、児童生徒が補導されたときの対応
- 子どもたちが何らかの問題を抱えていて、それへの対応をAIに任せられるかは不明。現状では自分が強くかかわりたいと感じている。(C)
- 児童生徒のトラブルに寄り添うためにはAIでない方が良い(D)
③学校徴収金の徴収・管理
- 徴収できなかった後は人間が対応する。どの時点かで分類が異なると思う(C)
④地域ボランティアとの連絡調整
- 児童の様子を観察し人材を適材適所に配置するなど、人間的な要素が残っていると思う(D)
- 日程調整はAIでできるため。(B)
【学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務】
⑤調査・統計等への回答等
- AIが意思をどこまで正確に読みとれているか分からない(D)
⑥児童生徒の休み時間における対応
- 人間関係作りをしなければならないため。(D)
⑦校内清掃
- 自分が指導しているとき、心を綺麗にするには掃除するしかないと言っている。(C
- 自分で行ったことの責任を最後まで取ることを踏まえた教育だと思い、機械にやらせるべきではない。(C)
⑧部活動
- AIにマッチングをさせたい。(A)
【教師の業務だが、負担軽減が可能な業務】
⑨給食時の対応
- 給食対応で一番難しいのはアレルギー対応。誤って食べてしまった場合、子供の様子を常に見ていないといけない。命にかかわることをAIに任せて良いのか。(D)
⑩授業準備
- AIにできる。(B)
- 準備にも質がある。ただ問題を作り、プリントを印刷するだけであれば機械にやらせれば良い。教材研究など深い部分で掘り下げるところに関してはD。(BとD)
- 授業の腕を磨くのは、包丁研ぎと同じ。包丁研ぎ自体は機械でもできるのだろうが、その間は、客のこと、どんな料理を出すかを考える時間にもなる。(C)
- 個別最適という点ではC。協働という部分をどれだけ任せられるのか見えない。(CとD)
⑪学習評価や成績処理
- 定期試験に関してはBだが、パフォーマンス教科の部分や、子供が頑張っている頑張っている・いないといった部分の評価に関しては人間でないと難しい。(B)
- 評価にかける時間が多すぎるのではないか。評価は元々授業に関する弱点を調べるためのものの一部であるため、AIでも良いのではないか。極端に言うと、評価はやめてしまっても良い。(わからない)
- 子供が頑張っている、ここで良い成績を出すことでモチベーションが上がるなど、色々なことを考えて教員は成績を出している。その点も残したい。(C)
⑫学校行事の準備・運営
- させたいけれども臨機応変な対応は難しい。(A)
⑬進路指導
- AIで代替可能と考える。キャリア教育という文脈もあるかもしれないが、AIの方が知識が圧倒的。(B)。
- 工業高校の校長をしていた。キャリア教育と職業教育は一貫しており、その子のキャリアよりも、どのように人生を切り開くかを考えた時、データだけではありえない。中学校まで不登校だったが、高校で花開いた子たちを見ているとAI・データ一遍ではないと言いたい。(D)
- 進路指導の意味を先生が取り違えてしまうことに大きな懸念を抱いている。データ分析は民間企業に任せればよく、先生の仕事はそこではないと考えている。(B)
⑭支援が必要な児童生徒・家庭への対応
- 色々な悩みを人間に言うのはハードルが高い。相手としてAIなら心を開いてくれる可能性が高い。Dとも考えた。(DかA)
- 子供が10人いれば10通り、100人いれば100通りの対応はある。それでも、セオリーのような対応はAIが学んで行うことも可能かと思う。(A)
【その他】
⑮授業
- 自分で授業を作り、子どもとのやりとりで柔軟に変えていくことが必要。AIではできない。(D)
- AIに動画を作らせて黒板の前で流せば、授業の体裁は整う。学生としての立場からすると、教員がAIを使いそれを流すだけで自分の成長・人格の形成に繋がるのか疑問を持つ。(C)
- 大学の教員。90分の授業の中でAIに任せられるところと自分でやるところを行ったり来たりするため、分類は難しい。(BかC)
- 従来の知識獲得に関してはAIに任せて良いと思う。ただし、小学校1年生2年生のように、数・言葉の概念など基本の習得に関しては人間でないとできないことも多く残っている。AIが発達したとしても、基本の部分は人間が教えないと、後々大きな影響を及ぼす。(BまたはC)
⑯研修
- 研修から派生することがあると同時に、研修内容自体もその時と共に変わっていくものだと思う。(D)
- 知識的なことは経験談などをAIで伝えることができる。それ以上のバージョンアップさせた部分は人間が教えないといけない。(A)
- 知識を得るという意味ではオンライン研修等でできそうだが、新しい学びに転換していく必要がある。それをAIが10年以内にできるのか考えると難しいかも。(B)
⑰打ち合わせ・会議
- 打ち合わせをしたい人は、打ち合わせそのものが目的になっているのでは。自分はAIに任せたいと考える一方、小学校において、子どもの発達段階に応じた情報共有はAIには難しいとも感じる。(A)
[1] 2024年8月 中央教育審議会 「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について」
[2] 佐藤学「専門家として教師を育てる」(岩波書店、2015年)
イベント概要
『AI時代の先生を考える』~先生って何をする人?~第1回イベント
【共催】株式会社内田洋行 教育総合研究所 東京財団政策研究所「AI時代の先生」
【日時】10月27日(日)13:00~16:00
【場所】株式会社内田洋行 新川本社ビル B1F CANVAS 東京都中央区新川2-4-7
【登壇者】
井出 隆安 (杉並区元教育長/東京財団政策研究所「AI時代の先生」研究協力者)
後藤 教至 (文部科学省総合教育政策局教育人材政策課長)
薩摩 博之 (杉並区立天沼小学校校長)
松本 美奈 (東京財団政策研究所 研究主幹(「AI時代の先生」研究代表))
【内容】
13:00~13:05 開会挨拶
13:05~14:20 登壇者による情報提供・パネルディスカッション
14:20~14:30 休憩
14:30~15:40 ワークショップ
15:40~15:55 登壇者講評・まとめ
15:55~16:00 閉会挨拶
◆ 研究プログラム紹介ページ
AI 時代の先生~教職の制度設計を再構築する
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