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【開催報告】日本経済新聞社共催シンポジウム「ポスト・コロナの経済・財政」
写真提供:GettyImages

【開催報告】日本経済新聞社共催シンポジウム「ポスト・コロナの経済・財政」

June 18, 2021

2021年6月7日にオンラインにて開催した第8回東京財団政策研究所ウェビナー「ポスト・コロナの経済・財政」では、政治・経済・財政に通じた有識者が一堂に会し、コロナ禍の先を見すえた今後の日本の経済・税財政について幅広い議論を行いました。
当日の模様を、動画と発表資料、一部要旨の抜粋にてご紹介します。

主催:公益財団法人 東京財団政策研究所
共催:株式会社 日本経済新聞社

東京財団政策研究所・日本経済新聞社共催シンポジウム「ポスト・コロナの経済・財政」

1. 開会挨拶 東京財団政策研究所所長 安西祐一郎
2. シンポジウムⅠ「ポスト・コロナの税制・財政」
3. シンポジウムⅡ「ポスト・コロナの経済」
4. シンポジウム総括(総括コメント:森信茂樹)

プログラム・登壇者プロフィール

※下記各リンクから動画内の該当箇所、資料等をご覧いただけます

1. 開会挨拶 東京財団政策研究所所長 安西祐一郎

2. シンポジウムⅠ「ポスト・コロナの税制・財政」

大林尚(株式会社日本経済新聞社 編集委員、上級論説委員)※モデレーター

■問題提起①:「ポスト・コロナと税制・財政」 [発表資料]
佐藤主光(東京財団政策研究所 主席研究員、一橋大学国際・公共政策大学院教授)
コロナ禍が収束しても我が国の危機は終わらない。社会の高齢化により社会保障費の増加が今後見込まれる。格差も広がりつつある。こうした中、一連のコロナ対策の中で失われた財政規律を回復するとともに、安定的な財源を確保することが望まれる。社会保障を含む平時の財政は消費税で賄う一方、コロナ禍からの財政健全化には炭素税を充てるなど脱炭素化の推進との「二重の配当」を狙う。合わせて、所得格差の是正に向けては非正規雇用等、低所得で収入が不安定な勤労者向けの新たな給付の仕組みが必要だ。

■問題提起②:「ポスト・コロナの社会思想と税制」 [発表資料]
森信茂樹(東京財団政策研究所 研究主幹)
1)政府の役割への「期待」と「ポピュリズム」​​
2)世界的に拡大する「格差」「分断」​​
3)大規模財政政策のもたらすインフレ懸念と財政赤字の拡大 ​
4)デジタルガバメントの構築と監視資本主義への懸念​
5)「迅速」な給付のためには​​
6)「公平」な給付の実現のためには​​
7)制度を実施するための社会インフラとしての「マイナンバー制度」の活用

コメンテーターからのコメント①:翁百合 [発表資料]
(株式会社日本総合研究所 理事長)
コメンテーターからのコメント②:柳川範之
(東京大学教授、経済財政諮問会議議員)

ディスカッション①:門間一夫
(みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 エグゼクティブエコノミスト)
ディスカッション②:滝田洋一
(株式会社日本経済新聞社 編集委員)

全体でのディスカッション佐藤主光、森信茂樹、門間一夫、滝田洋一

フロアセッション:質疑応答

3. シンポジウムⅡ「ポスト・コロナの経済」

■問題提起:「ポスト・コロナはインフレかデフレか」 [発表資料]
土居丈朗(東京財団政策研究所 主席研究員、慶應義塾大学経済学部教授)
ポストコロナは、インフレになるか、デフレになるか。日本では、インフレにはならないという予測が支配的である。しかし、日本のマネタリーベース対名目GDP比は110%を超えて史上最高水準となっている。同比率は、戦前も戦後も10%前後で長期的に安定していた。しかし、戦時中に長期安定水準から乖離し、1945年に54.1%まで上昇した後、終戦直後の高率のインフレによって、長期安定水準に戻った。ポストコロナで、同比率は、この高水準を維持するのか、それともインフレによって長期安定水準に回帰するのか。加えて、ゼロ金利の継続がもたらす日本経済での悪弊温存についても言及する。

コメンテーターからのコメント①:門間一夫 [発表資料]
コメンテーターからのコメント②:滝田洋一

ディスカッション①:翁百合
ディスカッション②:柳川範之

全体でのディスカッション佐藤主光、土居丈朗

4. シンポジウム総括(総括コメント:森信茂樹)

 

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<東京財団政策研究所ウェビナー(Webinar)の開催にあたって>

東京財団政策研究所では従来から、総計100回以上に及ぶ東京財団政策研究所フォーラム、各種公開研究会などの開催を通じて、カンファレンス・セミナー形式での政策研究成果の発信、参加者との相互交流などに努めてまいりました。この度、新型コロナウィルス感染症の世界的な拡がりを受けて多人数での集いが制約される中、東京財団政策研究所は新たにウェビナー(Webinar)を開催していくことといたしました。ウェビナーとはウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語で、数年前から米国を中心に拡がってきた試みです。

私たちは、このウェビナーを当座しのぎのものとは考えていません。従来型のカンファレンスやセミナーの制約された代用品にするつもりもありません。即時性、双方向性などウェブならではの特長を生かし、時代の変化に合わせた新しい形の政策論議、知的交流の場として、今後、発展させていきたいと考えています。末永くお付き合いいただきますようお願い申し上げます。

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