E-2024-009
【概要】
少子化と高齢化が同時進行し継続的な人口減少が見込まれる中、わが国最大の課題は、国民が安心できて活力のある社会をいかに構築していくかという点にある。
2024年7月に、5年に一度の年金の財政検証結果が公表された。それを受け、2025年には年金制度改正が予定されている。
財政検証では、人口と経済に関する一定の仮定を置き、今後100年間の給付水準が示され、2025年改正の柱と目される政策効果も併せて示されている。
本ウェビナーでは、財政検証結果を評価するとともに、持続可能性の高い社会保障制度の構築、そのための財源をどうすべきかなど、年金制度改正に向けて取り組むべき課題や、望ましい議論の進め方について議論する。
【登壇者】
森信茂樹 東京財団政策研究所研究主幹(モデレーター兼コメンテーター)
西沢和彦 日本総合研究所理事
高橋俊之 日本総合研究所特任研究員 元厚生労働省年金局長
【動画】
■第1部 財政検証結果の概要と評価
【概要】本年7月に公表された年金の定期健康診断である「年金財政検証」について、その概要を説明するとともに、内容の評価や今後の課題について議論する。
■第2部 オプション試算と制度改正
【概要】今回の財政検証では、今後の制度改正の必要性を検討するため、改正した場合の給付水準や財政への影響を示す「オプション試算」が示された。このうち、オプション1の「被用者保険の更なる適用拡大」とオプション4の「在職老齢年金制度」を取り上げ、その必要性について議論する。
前半:被用者保険の適用拡大
後半:在職老齢年金制度
■第3部 「基礎年金の拠出期間の延長の問題」と「望ましい年金制度」
【概要】オプション2の「基礎年金の拠出期間延長・給付増額」は改正項目から取り下げられた。その政治的な背景や取り下げに伴う問題点を議論する。最後に、若者を中心に年金問題への不信感は根強いが、どこに問題があるのか、改革するにはどのようなことが必要か、その実現可能性は、など中長期の課題について議論する。
前半:オプション2:基礎年金の拠出期間延長・給付増額
後半:年金問題の中長期の課題
【研究プログラムのご紹介】
税・社会保障一体改革のグランドデザイン 全世代型社会保障改革とその検証II
【税・社会保障研究 レビュー・論考・コラム】
https://www.tkfd.or.jp/research/detail.php?id=3457