E-2023-017
コロナ禍が終わって中国経済はV字型回復すると思われていましたが、実際は経済回復の力が弱く、L字型成長になっています。その結果、若者の失業率は急上昇し、不動産バブルも崩壊しました。長い目でみると、中国の景気低迷が長引くことにより社会不安が増幅し、共産党の統治体制を脅かすことになります。習近平政権にとってまさに正念場です。
それにともない、中国の政治と社会は先頭に「百年に1回の大変局」「東昇西降」が走り、後方から「復興史観」(革命史観)がこの動きを推し進めています。そして中間には、20年の間蓄積された多様なエネルギー(「中国モデル」「普遍的価値」「和諧社会」)が挟まれ、複雑な動きを見せています。
今回のウェビナーでは、不安定な中国経済に注目し続けてきた中での考察を紹介しながら、中国政治社会の変化、および人々の歴史観という側面からコロナ禍が中国社会にどのような影を落としているのかを検証しました。
◆ 登壇者
▼ 東京財団政策研究所「コロナ禍前と後の中国社会、経済と政治の変化に関する考察」プログラムメンバー
東京財団政策研究所主席研究員(※研究代表者) |
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東京財団政策研究所研究員/学習院大学教授、地経学研究所上席研究員兼中国グループ長 |
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東京財団政策研究所研究員/早稲田大学社会科学総合学術院教授 |
◆動画
◆ 日時
2023年12月11日(月) 16:00~17:45
◆ プログラム
1.開会挨拶
2.研究プログラムからの報告
・問題提起① 柯隆
・問題提起② 江藤名保子
・問題提起③ 劉傑
3.質疑応答、ディスカッション
4.まとめ
◆ 視聴者構成
◆ 本研究プログラム紹介ページ
◆ 関連Review
「国際分業からみた中国とのディカップリングとディリスキングの意味」柯隆
「中国の金融システムのリスクを如何に捉えるか」福本智之
「ようやく動きだした地方債務問題への対処 ──ただし、抜本的対応策はまだみえない」福本智之